NHKスペシャル「硫黄島玉砕戦」

最前線の実相の表現はなかなか難しいと思います。
お互いとも理性の外の世界にいるわけで、それをクーラーをつけた部屋で見ている人間が非道さを非難してもある意味"意味がない"ことだと思うのです。米軍の対処のエスカレートさが強調されていた感じですが(そりゃ人種差別や偏見やらの強弱はあったにしろ)、やはり勝敗が明らかなのに全然投降してこない、気を抜くと撃たれたり、手榴弾を投げられたりするかもしれないと思えば、怖さや不気味さは激しいだろうなあとも思うわけですよ。そしてそれは日本兵も同じだろうし。

そのほか思ったこと箇条書き(にしないと思い入れ強すぎて今は支離滅裂になりそ)
・これは同じ傾向を持つ友人と同意したのだけれど、戦場の実相を明らかにする企画は必要だと思いますが、もう一歩進めて、作戦指揮/指導の是非についてももっと繰り返し企画して欲しい。このような過度に悲惨な戦場にしてしまった"上層部"の責任をもっと追及して欲しい。
・さらに言えば、このような過度に悲惨な戦場にしてしまった"日本兵"の仕組みを明らかにして欲しい。確かに戦場は悲惨だろう。しかし餓死するような状況で戦闘するとか、降伏は許されないとか、戦車に肉弾戦で立ち向かうとか、体当たり攻撃を組織化して行うとか、もう戦争/戦闘ではない状況にしてしまうのは、日本独特の、もっと言うと"日本人"だから招いてしまったとも言えるのではないか?この放送でもそれは表現されていたが、やはりもっと分析し明らかにし、もっと周知するべきテーマではないだろうか?なぜなら、日本人のメンタリティーってそんなに変わっていないだろうと強く思っており、その同じメンタリティで、戦争をしてしまっては、"歴史は繰り返す"だけになるかもしれないだろうから。

・あともう一つ。こういう議論になると、もうそれぞれが左と右に分かれてしまい、冷静で冷徹な分析議論ができる状態になっていないのは何とかならないか?左の人は何が何でも侵略戦争!日本が悪い、中国・韓国は被害者で!!だし、右の人は日本は"正義の戦争"をした、植民地を解放した、自虐は良くない!云々。勘弁してくれ。どちらも何でそんなに極端なんだ?何で是は是、非は非と冷静に分析し、本当の意味での"反省"ができないのだ?それともまだ早いのかな?いやこのままねじ曲げられて固定化され、将来の禍根となるのか?



むう、やはりきちんと推敲するべきかな?